B/Sは社長自身が決めるもの
2017.11.15(水)
資金繰りを改善する際に避けて通ることが
できないのが「貸借対照表(バランスシート
・B/S)」です。B/S次第で、銀行からの
評価は大きく変わります。どんなに売上を
上げていても、財務格付けが低ければ融資が
下りない場合もあります。
ところが、我々の様な小さな会社の社長の
圧倒的多数はB/Sを見ようとしません。
「財務の数字はよくわからないし、自分が
見たところで何も変わらない」と思い込んで
いる人が多いのです。
しかし、本当にそうなのでしょうか?
同じ決算書でも、P/Lの数字は社長と社員
とが力を合わせた結果です。未来に向かって
計画することはできても、過去の結果を変える
ことは出来ません。
一方、B/Sは過去ではなく現時点の状況を
示す数字であり、ほぼ100%、社長の意思で
決められます。「見たところで変わらない」
ではなく、「社長の意思で変えられる」のが
B/Sなのです。
B/Sの右側に記載される「負債及び純
資産の部」には、資金をどこからいくら調達
したかについての勘定科目が並んでいます。
これらは全て社長のさじ加減ひとつです。
支払手形を発行するかどうか、銀行からいくら
借りるのか、資本金はいくらにするか。・・
純資産の部の内、内部留保と当期の経常利益
だけは自由になりませんが、それ以外は社長の
意思で決まります。
左側の「資産の部」には、集めたお金や
利益がどんな資産に変わったかについての
勘定科目が並んでいます。現金でいくら持つ
か、預金はいくらにするか。土地を所有する
のではなく借りることにすれば、固定資産の
額も変わります。これも社長の自由です。
資産も社長の意思で経費になる。
大切なのは、資金の調達や資産の額が同じ
でも、意図的に勘定科目のとり方を変えたり、
資産を社長個人や別会社に移行すると、銀行
からの財務評価が変わるという点です。
銀行が関連会社の決算書や個人資産を知りた
がるのは、このためです。
借入金の総額が同じでも、短期借入金が
多い場合と、長期借入金が多い場合とでは、
財務評価は格段の差ができますし、実際に
短期借入金が多いと、経営者は資金繰りに
奔走しなければならず、事業運営が困難に
なります。
B/Sの中身を決めるのは、他ならぬ社長
自身です。ならば、少しでも自社に有利な
ように自分で決めたほうがいい。「よくわから
ないから見ない」という人は、自分で自分の
首を絞めているに等しいのです。
皆さん、どうかこのことに気づいて下さい。
では、また。・・・・・・
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本日の言葉の定義・・・・・・「急ぎ注文」
取引先が価格を決めないで発注してきても、
それはいくらでもよいということではありま
せん。手配するまでに必ず相手に価格の了解
を得ておくことが大事です。あとでトラブル
になって困るのはこちらです。
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